海外の競馬 先頭を走るラビット

レース

海外の競馬では、ペースを支配するために同一馬主がラビットを出走させることがあります。ラビットは、ドッグレースで先頭を走り、犬に追わせる役割を持つ兎が語源となっています。

例えば、有力馬が追い込み脚質にも関わらず、逃げ馬不在でスローペースになりそうな時は、ペースを上げることを目的としてラビットを出走させることがあります。反対にペースを落ち着かせたい場合でも、ラビットを早めに先頭に立たせることで目的は達成できますから、良く利用されます。全てではありませんが、同一馬主の所有馬を同一の馬券とみなす場合もあるため、さほど問題になることはありません。

日本では、同一馬主の所有馬であっても馬券は別ですし、勝つための競馬をしなかった馬は法律的に違法となりますから、ラビットの役割を果たすための出走は不可能で、ここが海外と大きく異なります。

ラビットが本来の役割を果たせず失敗に終わることもありますが、ある程度のペースは予測できるため、ラビットが出走する海外のレースは予想がしやすくなります。

日本馬はハイペースよりはスローペースを得意としているため、平均ペース以上の演出を目的としたラビットが出走するレースでは、多少評価を落とすことも必要です。