海外競馬の芝 JRAより変化に富む

海外競馬の大きな魅力の一つは、日本の中央競馬より芝コースが変化に富んでいることです。

日本の競馬場も、最後の直線にある坂の勾配がきつくなっている所や、第3コーナー付近に坂が設置されている所、1000mの直線コースが設置されている所など、各施設ごとに特徴がありますが、海外、とりわけヨーロッパの競馬場の芝コースはそれ以上に特徴的です。

例えば、230年以上の歴史を誇るダービーステークスが開催されているイギリスのエプソム競馬場は、日本国内にあるような単純閉曲線のコースではなく、馬蹄に似た形をしています。コースの起伏も激しく、ダービーステークスの場合はスタートから最初の左カーブまでの約1,100mほどの距離はずっと上り坂で、その後ゴール前約100mの位置までは下り坂となっています。平坦な部分が殆どないのは、丘の地形をそのまま生かしてつくられた施設であるためで、洋芝が敷き詰められていることもあって、レースに勝利するためにはスタミナとパワーの両方を兼ね備えていなければなりません。

ヨーロッパにはこの他にも、上空から見るとほぼ三角形になっているコースや、起伏がなくて平坦だが上空から見ると8の字状になっているコース、3本の長い直線が組み合わさってできているコースなどがあります。